遺留分問題の和解による解決と税務調査

弁護士法人Boleroの代表弁護士小池智康です。

 

今回は、遺留分問題が解決した後に税務調査が行われた場合の問題点をご紹介します。この問題は結構奥深い問題を含んでいて、実務的に耐えうる内容で説明するのはかなり大変です。

 

そこで、理論的に詰めた解説は、将来の相続実務解説に委ねて、今回は、問題点のご紹介にとどめたいと思います。

 

 

相続が開始したのち、遺留分問題が発生した場合、遺留分侵害額請求を行い、交渉・裁判手続を経て和解・判決により解決することになります。

 

このように遺留分問題が裁判手続によって解決した後に、税務調査により新たな遺産が発見された場合、新たな遺産について遺留分を請求することができるのかという問題が発生します。

 

 

まず、遺留分問題が判決により解決した場合は、新たに発見された遺産については何も判断していないため、別途、遺留分を請求することができます。

 

問題は調停又は和解で解決した場合です。

 

調停又は和解で解決する場合は、調停条項・和解条項(以下「和解条項等」といいます)という契約書のようなものが作成され、和解条項等では、当事者間の問題を解決が最終的なものであることを担保する清算条項が設けられます。

 

遺留分問題に関する和解条項は、当事者間の遺留分問題が全て解決したことを確認する内容とすることが通例です。そうでないと実効的な解決ができないからです。

 

他方、相続税を申告・納付する事案では清算条項の規定に注意が必要です。

 

調停・和解により遺留分問題を解決したのち、税務調査が行われて新たな遺産が発見された場合、上記のような清算条項が規定されていると、新たな発見された遺産について遺留分を請求することができなくなる可能性があるからです。

 

相続税申告・納付をする事案では、後日の税務調査に備えて、清算条項に一定の限定をする加えることが必要になると思われます。具体的な対応は、事案に応じて検討する必要がありますので、必ず弁護士にご相談ください。

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